えっ?と美空の声が聞こえてきた方に視線を移した。

そこには、やっぱり、美空の姿。

しかも、驚いたように目を大きく見開いている。


あそこに、美空がいるという事は、じゃ…この人は…美空じゃない…。


それに、よく見たら…この制服…女の子じゃない。男の子の制服。それに、細身だけど、その体は何かゴツゴツと骨太い。


ようやく間違えて、しかも男の子にしがみついていた事に気づいたあたし。

「ご、ごめんなさい!!」


慌ててしがみついていた人から離れた。


もう、穴があったら奥深くに潜ってしまいたくなる気分だ。


恥ずかしい。恥ずかしすぎるよ。