「あたしの事、覚えてくれていたんですか?」


「あぁ、覚えているよ。お前、あの時もそんな風に泣いてただろう。」


覚えて…くれていたんだ…。


それだけで…凄く嬉しいって心の底から思った…。


そして、余計にあたしは泣き出してしまった。


先輩は、はじめは、どうして泣くんだ?と困っていたけど、その後は、ただ黙ってあたしのそばにいてくれた。


その優しさが、余計に嬉しくて、涙が止まらない。


どれぐらい泣いただろう?気づいたら、ふと見上げた空が濃いオレンジ色に染まっていた。


「お前…大丈夫か?なんかあったのか?」

変わらずそばにいてくれた先輩。


そんな先輩が…先輩が苦しいぐらいに…大好きです…。