「そんな事…できるわけが…」

「あした…アメリカに帰るんだ」


「えっ…?」


えっ?あした、アメリカに…?

先輩の顔を見たら、先輩も知らなかったみたいで…


「そうなのか?」


「うん…」



あした…帰っちゃうんだ…。


だから、そんなに必死なんだ…。



「アメリカに帰ったら。もう二度と会えないし。そうなったら…直哉の事…完璧に忘れるから」



優花先輩は、そう先輩に言うと、あたしの顔をジッと見つめた。