あれっ?先輩…もしかして…怒ってます?
「ヒカリ、友達か?」
永井くんを見ながら言う先輩。
「うん。同じクラスの永井くん」
そう答えると「どうも」と頭をペコリと下げて、永井くんも「どうも」と頭を下げた。
そう言葉を交わしたまま、何も話さない2人。
なんだか…心なしか、空気が重くなった気がする。
そんな空気を察したのか
「じゃあ、俺、帰るな。またあしたな」
永井くんが、あたしにそう言った。
「あ、うん。またね」
そう言うあたしに、軽く手を振ると
先輩をチラッと見て、ペコリと下げた。
先輩も軽くペコリと頭を下げると、無言で永井くんの背中を見送った。