先生が出ていった瞬間、おばさんが泣き崩れた

おじさんは泣き崩れたおばさんの肩に手を回して、おばさんを支えた


「何でだよ…
何でなんだよ!!
なぁ、柚舞
約束したじゃんか!!
なのに何で…」


俺は、柚舞が眠っているベッドの横に立って、眠っている柚舞に話し掛ける


まだ、柚舞が死んだんだって信じられなくて

柚舞が応えてくれるんじゃないかって

「嘘だよ」って言って、目を開けるんじゃないかって
俺の大好きな笑顔で笑ってくれるんじゃないかって


「柚舞ぁ…
俺もおじさんもおばさんも、柚舞が居ないとダメなんだよ…
柚舞が必要なんだよ…
だから…
だから、目を開けてくれよ…
頼のむから…
頼むから、目を開けてくれよ…」


俺は、柚舞のベッドの横で、泣き崩れる


どんなに話し掛けても、柚舞は応えてくれない

どんなに願っても、柚舞は目を開けてくれない

どんなに変な話をしても、柚舞は笑ってくれない


普段と同じように眠っている柚舞の手に触れる

いつも暖かい柚舞の手は冷たくて


今初めて、柚舞はもう死んだんだって


もう目を開けてはくれないんだって

分かった気がした