柚舞…?

扉をあけた俺の目に飛び込んできたのは、手には点滴が付いていて、酸素マスクを付けている変わり果てた姿の柚舞


「柚舞…
柚舞!!
どこが痛い!?
なぁ!!
返事してくれよ!!
柚舞ぁ…」


神様いるんなら

俺の願いを聞いてください…

俺にどんな試練を与えてくれてもいい

だから

だから柚舞を助けてください


「先生!!
柚舞は!?」

俺は、柚舞が寝ているベッドの側に立っている先生に駆け寄る


「頭の中の血が固まってなかったみたいで、血の固まりが広がっていて脳を圧迫していて、私たちは最善を尽くしましたがとても危険な状態です」

先生はそう言って、俺から目を反らす


「嘘だろ…」

俺は、独り言のようにポツリと呟いた


柚舞は、俺と約束したんだ…

ずっと、笑っているって


なのに…

何で…


ピーーッ


この時、世界中に俺と柚舞の離ればなれが告げられた

世界中から柚舞が消えた


「まことに残念です…」

先生は、そう告げてから頭を下げて静かに病室を後にした