SIDE蒼人

俺の腕の中に居る柚舞が、何も言わなくなった


ん?

柚舞?


心配になって、そっと腕の力を緩めて腕の中を覗き込むと、柚舞は、規則正しく寝息をたてて眠っていた


なんだぁ…

寝てんのか…


起きないようにそっと抱き締めながら柚舞の小さい頭を撫でた


柚舞は、本当にもうバスケができないのか…?

約束を守れないのか…?


本当にこんな小さな頭の中に、出血があるのか…?


俺には、何もする事ができないのか…?



考えれば考える程、辛くなる

嘘だよって、言ってほしくなる