「柚舞〜」


そう言いながら入って来たのは、加凛と優人


少しづつ色を取り戻してきたあの日から、少し経ったある日に2人にもあたしが病気だって事を宣告した


始めは全然、信じてくれなくて加凛は、

「ははっ
柚舞、何言ってるの?
柚舞が病気な訳ないじゃん
この前、倒れたのはただの貧血でしょ?」

嘘だって言って

そういう風に話していた


「ううん
本当なの
嘘なんかじゃない」


加凛は、あたしがそう言ったとたんに、大きな瞳に涙をいっぱいに溜めて、病室を出ていった


優人は、嘘だろという顔をしてたけど真剣なあたしの顔を見て、本当なんだと理解して泣きながら出ていった加凛を追いかけて病室を出た