「じゃあ…
お母さんまた来るから…」


お母さんは、弱々しくそう言ってトボトボ帰っていった


お母さんが帰って、1人になってからは、色を失った窓の外の世界を何時間も何時間も眺めた


食事も、一口も喉を通らずに、一度も手をつけづに布団の中に潜り込む



疲れていたので、すぐに夢の世界に吸い込まれた


目を覚ました時には、汗びっしょりで、頬に涙がつたっていた



目を覚ましても、やっぱり世界に色は付いてなくて


世界全てがグレーな事にまた涙が溢れた


1度、溢れだした涙はなかなか止まってくれなくて…


何時間も何時間も泣き続けた