「あはは…
先生…
何冗談言ってるんですか…?」

「お母さん
冗談なんかじゃありません
事実です」


「先生!!
冗談だって言ってくださいよ!!
冗談だって…
何で、柚舞が…
おかしいじゃないですか…
世の中には、たくさん人が居るんですよ!?
なのに、何で柚舞なの…」

そう言って、お母さんは泣き崩れた


「とにかく、私達は最善を尽くします
なので、一緒に頑張りましょう」


色を失って、全てがグレーに見えるあたしと泣き崩れているお母さんは、病室に戻った


病室に戻ったあたし達は、放心状態だった


「柚舞…
柚舞なら、絶対に治せるから…
頑張ろうね…」


お母さんの絞り出したような声にも、あたしは応える事が出来なかった