溢れだした涙が止まらないあたしを、蒼人はちゃんと受けとめてくれた


「柚舞、大丈夫だよ
絶対に大丈夫
絶対に柚舞を俺の前から、消えさせたりしない」


蒼人は、あたしの背中を擦ってくれる



不思議だね


さっきまで、怖くて怖くて仕方なかったのに


蒼人の仕草で


ぬくもりで


言葉で


大丈夫だって


絶対に何ともないって


思えたんだ


「蒼人」

「ん?」

「ありがとう」


そう言って、そっと蒼人の頬に口付けする


一気に真っ赤になる蒼人を見て、自分がした事なのに恥ずかしくなって、顔が真っ赤になっていくのが分かった


「あっ、柚舞…
俺、帰るわ…
うん…
また明日来るわ」


蒼人は、あたしの返事み聞かずに帰っていった