グッタリとしている柚舞は、顔色がよくない


病院に着いてすぐ、診察室に連れていかれる


廊下で診察が終わるのを待っていると柚舞のお母さんさんが焦って走ってきた


「蒼人くんっ
柚舞は!?」

「診察室の中に…」

「そう…」


おばさんは、何か張り詰めていたものが切れるように廊下のソファーに座り込んだ

心配そうに手を組んでいるおばさんの姿に胸が苦しくなる


「おばさんっ
すいません!!」

俺は、ソファーから立ち上がって頭を下げる


突然の俺の行動に訳が分からないという顔をして俺を見上げている


「あ、蒼人くん?
どうして蒼人くんが謝るの?
蒼人くんは、何もしてないじゃない」

「俺が、もっと早くに気付いていれば、こんな事にならなかったかもしれないんです」