「なお、お嬢様方の“遅刻”は原則としてございませんので。ご心配なく」


そう、やさしく笑みを浮かべながら言う田代

そういや、この人すっごくかっこいいのかも…
忙しすぎてちゃんと顔みてなかったからわかんなかったけど…
整った顔立ちだし。

少し茶色がかった髪も、きれいな二重も世の女の子達が
【イケメン】っていう顔だ


「私の顔に、何か?」
あまりにも、あたしが見とれていたのか不思議そうに見つめられた

「いっ、いえ//」
恥ずかしくなって、ほっぺたを赤く染めてしまった


「かわいらしいですね、プリンセス」
そう、ボソっと田代が笑いながら言ったのをあたしは聞いていない。


キキーッ。
しばらくして、リムジンのブレーキ音が聞こえた


「着きました、プリンセス」

「は、はい!ありがとうございます…」

ドアを開けようとしたとき…


「プリンセスは、そこでお待ちください。今あけますので」
田代はそういって、ドアの前に行きあけてくれた


「ありがとう…」
何か、やっぱり慣れない…


リムジンを降りて、学校の前に立つ。


その光景はとんでもないものだった――。