そう、田代に言われ車へと足を運ぼうとしたときあたしの目に映ったのは―


スーツ姿で、ドアを開けて待つ田代と
テレビでしか見たことのないような、長ーーーいリムジンだった。


「な、何よ…コレ…」
もう、驚きすぎて大声すら出せなかった。


あ…あたしこんなのに乗るの!?
ていうか、乗って良いの?!


半挙動不審な、あたしに田代は静かに答えた


「悠亜プリンセス専用のリムジンでございます。
毎朝この車でお迎えいたすつもりでございましたが、何か不都合でも
ありましたでしょうか？」


あたし専用のリムジンですか……。
もう、思考がついていかない…。

「いえっ！何もございません！！は、早く行かないとっ！！」
さすがに、初日から遅刻はちょっと…


「さぁ、どうぞ。」
田代の声と共に、あたしはリムジンへと足を踏み入れた


テレビで見たとおり、リムジンの中はめちゃくちゃきれいで
ライトがダイヤみたいな宝石で埋め尽くされていた


あまりのキレイさに見とれていたあたしに、田代が声をかけた

「お嬢様、今日の日程は１・２時間目は無しとして
３時間目からの登校となります。」


やっぱり、遅刻なのか…
少し、落ち込んでいたあたしの心を読んだように
また、田代が口を開いた。