「拓海~一体何なの?」
「別に~お前らお似合いだと思ってさぁ」
「勝手なことばっかりして~!」
「まぁまぁ2人ともっ」

結菜が止めに入ると
拓海は急に真剣な顔になって言った
「まゆさぁ…ちゃんと笑えよな!」
「えっ…?」

拓海…何であなたは気づいていたの?

「…ゆ、ま~ゆっ!」
「あっ…えっと、どうしたの?」
「こっちのセリフだよ!何かあった?」
「ううん~何にもないよっ」
「それならいいけど…何かあったら言ってよ!」
「うん、ありがと~」


キーンコーンカーンコーン…
「まゆっ!ごめん、あたし拓海と帰るね」
「うんっじゃあまた明日ねぇ」
「ばいばぁい」

はぁ…一人か…
何だか帰る気にならなくて…
ずっと一人で教室にいた

どのぐらい時間がたったかな…
後ろからあの人の声がした
「まゆっ?」
「あっ~蓮!」
「何してんの?」
「考え事…かな」
「そっかぁ」
それ以上、蓮は何も聞かなかった

しばらくの沈黙…
正直何話していいかわからなくて、
沈黙を破ってくれたのは蓮だった。
いつもそうだったよね…
蓮はいつも…
私の気持ちが分かるみたいに…
優しく話しかけてくれたね…
「家、どこ?」