「優弥~あれ?」

優弥は部屋にはいなかった
心配になった私は
近くにいる看護師さんに聞いてみた。


私は一瞬耳を疑った。
そして走り出していた
優弥、死なないで。

ガラガラ…
「優弥…」
そこにはたくさんの機械に囲まれた
優弥がいた

優弥のお母さんは泣いていた…

「まゆ…ちゃん…グスッ…」
「あの…」
「もうダメみたい…なの。優弥のそばにいてあげて…」
「そんな…」

私はゆっくりと優弥に近づいた

そしてそっと、優弥の手を握りしめた

「暖かい…優弥、死なないで…私を…守ってくれるんじゃなかったの?ねぇ…優弥…グスッ」

その時だった
優弥の指が動いた。

「ま…ゆ…」
「優弥!」
「ごめんな…」
私は言葉が出なくて
必死でくびをふった

「泣くなよ…俺は…まゆが大好きだよ…ずっと」優弥が笑った。
これが最後に見た優弥の笑顔だった。
まぶしかった…
優弥…あなたは最後まで私の太陽でいてくれたね…

そして優弥の目はゆっくりと閉じていった
優弥の目からは一筋の涙がこぼれ落ちた

「優弥…嫌だ嫌だよぉ優弥~」

私は泣き続けた

その日からまた
私は部屋に引きこもるようになった