「うづっちゃーん!」
ある一人の少女の声が聞こえてきた。
こう呼ぶのは彼女しかいない。
「なーにー?蒲公英ぉ」
今は昼休みの時間。どうせお弁当どこで食べる?とかそこらへんの話題だろう。
「今日天気が良いんだけど、お弁当外で良い?」
ほら、大体合ってた。
親友、沖野 蒲公英とは小学校の時から仲が良くてクラスもずっと同じ。
いわゆる『くされ縁』ってヤツ。
「じゃあ屋上行こうよ」
「うん!」
屋上へ向かおうと歩いた瞬間、一人の男子が両手を広げ廊下を塞いだ。
「待て二人とも。俺を置いて行こうとするな!」
出た!!こいつも小学校からずっと同じの寺山 三希!
「は?」
思わず言ってしまった。
毎日この時間に一緒にお弁当を食べようと付き纏ってくる変態。
顔はかっこいいしスポーツもできるからモテると思うんだけど・・。
性格がなぁ・・・