「あ、ナルミ居た。
ナルミ〜!!!」



ナルミもあたし達に気付いたようだ。


『ナルミ久しぶり。』


『久しぶり。カズヤ痩せた?

マイ遅かったのデートのせーだったのか。』



「でっ、デートって…
学校でたまたま会ったから
誘っただけだよ。」




『なーに焦ってんだか!
さっ、行くよ。』



ナルミは勢いよく自転車を漕ぎ出した。




それに続いてカズヤも。


男の人は力があるから女の子の二人乗りより、恐怖感が倍増なんだよね…。


「カズヤ…?」




『あ?』



「カズヤの腰に
捕まっていいですか?」



『……ん。』



あたしの腕をとり、自分の腰に回させる。

自然に抱き着く感じに…。


「うわっ…!」




『もー、いちゃつかないでよ。
あたし寂しーじゃん。』




横を走るナルミがふて腐れる。



あたしは緊張でそれどころじゃないよ…。



心臓の音聞こえちゃうんじゃないかな…






.