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『そーいやさ、マイって
彼氏いんの?』



「なっ…、いきなり…。」


『あ、わり。聞かない方がよかった?』



「居ないけど。」



『…仲間。俺も居ない。』


「あー。カズヤ
転校したての頃言ってたね。」



『あ、聞いてたの?』



「こっそりね。」



『ストーカー。』



「なわけないでしょ!」



なんだかこうしてカズヤと喋ってると落ち着く。



不思議と片付けもスムーズになってきたし。



「前の彼女さん…どんな人だった?」


カズヤ、イケメンだから
かなり美人の彼女だったんだろーな。




『…ほんと、いい子だったよ?』


「そっかー。なんとなく予想出来る。」




『強がりで泣き虫で…
でも笑顔はすげーキラキラしてて
めちゃくちゃ前向きだった…。』





「うん…」



彼女の話をするカズヤはどこかせつなげで
苦しそうだった。




「なんで…
離れちゃったの…?」












『…………死んぢゃったから…。』



「………え?」



『病気でさー…。』



「カズヤ…」



カズヤは涙を流した。


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