『行く〜!』

ナルミの高い声にカズヤは耳を塞ぐ。


休み時間
あたしたちは旅行の計画を立てた。



あたしとヨシダとユウトは
夏休みの補習があるから、

補習が終わった次の日から3日間
旅行に行く事に。







『おいしいものたくさん食べてー…、イケメンにナンパされっぞー!』



サユリからもの凄い迫力。


「ナンパか…。」


ふとあの日を思い出す。



「………っ」


カズヤがあたしの頭に手を置いた。



カズヤは…
優しいなあ…。








『楽しみだなー。』



『その前にユウトは補習頑張りな。
あんた寝てばっかなんだから。』



『ちょ、ナルミ…、それはカズヤもだろー。』



『だってカズヤは寝てても学年1位だもん。』



『うぅ゛…』



「あたしも、が、頑張ります…。」



『お、俺も…。』



あたしと吉田は小さく手を挙げて言った。





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