『…んだよ(笑)』

「…いいでしょ、別に」



運転するリョウがフッ、て鼻から抜けた笑いを零す。

…車がオートマで良かった、左手が開くから。




車が走り出してすぐに、あたしはリョウの左手を握った。




せっかくの良いムードブチ壊したくないじゃない?





あたしだって、早く抱き合いたいんだから。




そういう思いを込めて。