そんな関係が
5ヶ月間も続いた、ある日のこと‥
「守口、1つ上の先輩と浮気してるらしいぞ」
同じサッカー仲間の奴から
聞かされた、真実。
俺は頭が真っ白になりながらも
それでも、信じた。
沙耶は絶対そんなことしねえって。
だから、問い詰めなかった。
信じてたから。
けど、本当は沙耶の口から
「浮気してた」って聞くのが
怖かっただけなんだろうな
って、思う。
そしてそれから
1週間ちょっとが経ったとき
「もう本当に別れて」
久しぶりに届いた、沙耶のメールには
ただ、そう綴られていた。
「沙耶、浮気してんの?」
聞くつもりなんて、なかった。
けど勝手に指が動いてたんだ。
俺の、震える指が。
嘘だって言ってほしかった。
けど‥
「知ってたの?なら、尚更別れてくんない?」
俺が信じた未来も
沙耶自身も
脆く崩れ去った─