そんな私を見て、変なヤツとかいいながら私の頭をくしゃくしゃってした。

──ところで私は気になってる事がある…。

「あの…、白イチゴミルクパン下さい!」

「ぁあ!ごめんな、はい。」
私はもらった白イチゴミルクパンを一口かじった。

「…おいしい。すごくおいしい!」


「あっ!梨麻、今笑った!」
笑った?

私が?
笑えた?


「梨麻そっちの方が絶対可愛いから!もっと笑えよ!な?」

津浪くんが私の顔をのぞき込む。


「津浪くんは女の子を口説くのが得意なんですか…?」
「何それ?本気?梨麻超うけるわー!」

私、真面目に聞いたんだけど…

「そんな事ないから!てゆか津浪くんてヤダわ!泰寿って呼んで!」

「……泰寿。」

「そーそ!よく出来ました!」



──♪〜♪

「やっべー!俺行く!じゃあな梨麻!」

津浪くんはパンを全部口に詰め込むと、走っていった。
私は残りのパンをちょこちょこ食べていた。



──5分くらい経った頃。
「何あんた調子のってんの?」

柚子が何故か屋上にいる。
悪い予感はした…。