真面目に書きすぎただろうか、
と書き終わってから後悔する。
まっ、いいか。
これがもし羞恥を招くものだとしてもあと半年で全てが“無”になるのだから。
「ハンカチ持ったかい?」
白髪交じりのくせに豹柄の服が似合う祖母が玄関まで出迎えてくれる。
「あー、持った持った」
それを煙たく思うのは私はひねくれているからか。
最近では祖母が自分の母親に見える。
だからと言って、この祖母は母親方の祖母ではなく父親方の祖母だ。
そういう事じゃなくて、祖母と二人暮らしをしていると70歳にも見えない祖母は
口うるさく私にかまってくるのでまるで本当の母親のようだってこと。
「いってきます」
ぶっきらぼうに言って家を出ていくと、
隣の家の住野さんの奥さんと目が合った。
「アイカちゃん学校?偉いねぇ〜。」
30歳代にも見えない子どもみたいな笑顔で私に手を振る。
「風邪引いちゃいますよ」
「それって私?それともこの子?」
と住野さんは自分の少し膨らんだお腹に目を移す。