すぐにミユはレモンティが注がれたグラスを二つと、牛乳を入れたコップを持ってきた。

「はい、どうぞ。のど渇いたでしょ?たくさんあるから遠慮なく飲んで。」

おいしそうなレモンティが私の前に置かれる。

そっとグラスに触れると、冷たくて気持ちがいい。

「いただきます。」

私は遠慮なく、レモンティをごくごくと飲んだ。

おいしい。

ちらっと横に目をやると、マナちゃんがそんな私を凝視していた。

そして、目が合うと、慌てて牛乳の入った自分のコップを持って飲み出す。

あはは、かわいいな。

全く癒されるんだから。


「ちょっとやせたね。」

ミユはふいに私に声をかけた。

「そう?」

「うん。っていうか、前会ったのいつだっけ?」

「二年前くらい?」

「仕事きついの?」

「ううん、仕事はそれほどでもないんだけどね。」

「精神的に・・・か?まぁ、この半年でいろいろあったみたいだもんね。今日はゆっくりしてって。」

ミユはそう言うと、すぐにキッチンへ戻って、「自家製なの」といってミルクプリンを持ってきてくれた。

「やっぱ子供には体にいいもの食べさせたいじゃん?だから、柄にもなくデザートとか手作りしちゃってるのよ。」

前に置かれたミルクプリンは、とてもおいしそうだった。

マナちゃんはもう私ではなく、ミルクプリンに釘付けだった。

そんなマナちゃんを優しい目で見つめながら、

「これさえ与えとけば、ご機嫌だからね。ゆっくりハルナの話も聞けるわ。」

とミユは言った。

「忙しいのにありがとうね。」

私はミユにぺこりと頭を下げた。