「で、こんな時間になんなの?」

乾き始めた涙をぬぐった。

「いやー、今から飲みになんてどうかなって。どうせ暇してるでしょ?」

「暇なわけないじゃない。」

「暇な人間が1コールで電話にでるかっつうの。」

思わず、ぷっと吹き出した。

「でしょ?」

タツヤもうれしそうに笑う。

「でもめずらしいね。個人的にこんな休日に飲みに誘ってくるなんてさ。何かあった?」

時計を見る。

19時半まわったとこだった。

「ん。ま、会ってから話すわ。今どこ?」

変なやつ。

いつもなら絶対断ってるけど、どうせ失恋したばっかだし、気晴らしに飲みに付き合うことにした。