しかも、めちゃくちゃ食べにくいし。

だけど、減るお腹はどうにもならない。

私は覚悟を決めてお弁当を食べ始めた。


この男性。

年は私と同じくらいか、少し下くらい?

眼鏡をかけているけど、眼鏡の奥に見える目はとても大きくてまつげが長かった。

ふぅん。

なかなかのイケメンじゃない。

お弁当を食べながら。対岸の窓ごしに、隣に座る男性を観察していた。

その男性は、座るとすぐに新聞を広げて、真面目な顔で読みふけっている。

この人はお腹すかないのかしら?

私のお弁当のにおい、絶対胃に刺激をもたらしてるはずなんだけど。

っていうか、私一人で食べるより、隣の人にも食べててもらう方がリラックスできるのにな。


すると、思いきり窓越しに目が合った。

げっ。

窓越しに見まくってるのばればれ?!

すると、その男性は意外にもにんまり笑った。