気づいたら、私は一人、夕暮れ時のショッピング街でふらふらと彷徨っていた。

あの喫茶店からどうやってここまでたどり着いたのか。

ノボルとはどこで別れたのか。

全く覚えてない。

ただ、ノボルは、「他に好きな人ができた」みたいなことを言ってたっけ。


ふぅ。

高校生じゃあるまいし。


ショーウィンドウにもたれて、自嘲気味に一人で笑った。

きっと傍から見たら、かなり不気味よね。

でも、そんなことどうだってよかった。


あまりにショックなときって涙すら出ないもんなのね。


一方的な別れ話に、腹が立ってしょうがなかったけど、

少し冷静になったら、それだけ私に魅力がなかったってわけで。

そのうち、そんな自分自身に腹が立ってきた。