翌日、会社帰りに新幹線のチケットを手配した。

一応、片道だけ。

だって、一日だけだったら会えるかどうかもわからないし。

もし会えたとしても、すぐに帰ろうって気持ちにはならないかもしれないって思ったから。

これは、いい方に転んだ場合だけどね。


その日の夜、ミユに電話をかけ、チケット手配したことを報告したらすごく驚かれた。

「まじでチケットとると思わなかったよ!せいぜいチケット代が無駄にならないようにしっかりやんなよ。」

ミユからもらう言葉はいつも私の気持ちの支えになる。

そうだよね。

片道1万ちょいも払って買ったチケット。

無駄に使いたくないよね。


本当なら、タツヤに一言メールを打ってから行ってもいいんだけど、

あえてやめておいた。

これも、一つの賭。

縁があるなら、きっと偶然に導かれるはず。

タツヤのそばへ。

会えないはずはないって、今は思ってる。

会って話さなければ、何も始まらない。