結婚相手として過不足のないナオ。

私にはもったいないくらいのナオ。

そんなナオに愛されてる私は幸せ。

幸せ・・・?


「ごめんごめん、待った?」

息をはずませてミユがやってきた。

「ううん。大丈夫。今日はわざわざごめんね。」

「いいって。私もずっとハルナのその後が気になってたし。」

ミユは時計を見た。

「御両親と会うまであまり時間ないよね。さ、ちゃっちゃと見にいくよ!」

私の気持ちを、ミユはまだ知らない。

普段通りのテンションのミユに、逆に安心感を覚えた。


さすがミユ。

私に似合う服を置いてるお店をどんどん案内してくれる。

「やっぱさ、最初は清楚なワンピースと白いカーデガンに限るって。」

定番だなーなんて思いつつ、ミユの言われるがまま試着していった。

「これ、いいんじゃない?」

ミユの選んだコーディネートは本当に定番の定番。

ベージュのワンピに白いカーディガンだった。

「これで間違いないよ。」

「うん。そうする。」

力なくほほえんで、そのままレジに並んだ。