「アユミ、ありがとね。」

「もちろん、最終的にハルナがどうするのかは決めたらいいと思うよ。タツヤを選んだとしても、水口さんを選んだとしても。ただ・・・」

「ただ、今の状況では水口さんを選ぶ方が幸せになれるっって思う?」

アユミは大きな目を見開いてうなずいた。

「きっと縁ある人とつながっていくんだろうね。でも、今の私にはどこにその縁がつながってるのかがまだわからないんだ。」

ハンバーグを口に入れた。

おいしい。

こんな状況ですらお腹が空く自分が結構好きだったりする。

「今日、タツヤと少しでも話せるといいね。」

アユミのその言葉のトーンは、揺らいでいた。

私も揺らいだ心でそんなアユミの言葉を頭の中で反芻した。


タツヤと話せるんだろうか。

そんな時間、タツヤは私にくれるんだろうか。


その後、アユミとたわいもない話を久しぶりにはずませて、お店を後にした。

あと半日。

デスクに戻りパソコンを開く。

まだタツヤからのメールはない。