かといって、ナオが提示したタイムリミットまでは、私も真剣に向き合うつもりできたわけだし。

その時は刻々と迫ってきている。

ナオの気持ちを無下に断るのもどうなんだろ。

それに・・・

タツヤは今職を失ってしまった。

もし、私がタツヤを選んだら?

結婚なんて・・・ふざけた話になるよね。

絶対。

だって、タツヤにとってはそれどころじゃないんだもの。

もちろん私にとっても。


だとしたら?

私が結婚したいと思っているなら?

ナオを選べってことなんだろうか。

ナオとだったら、きっと何不自由なくやっていける。

私を愛して、守ってくれる。


幸せな結婚を望むなら、ナオ・・・?


ずれが生じてると感じながらも、ナオを振り切れない自分を情けなく思う。

結婚って、そんな単純なものではないもの。

生活がかかってる。

だから、将来不安定な相手よりも安定している人を選ぶのが当たり前・・・だよね。


なんだか、必死に自分自信に言い訳しているような気がした。

「週末、いいよ。一度、ナオのご両親にご挨拶したいし。」

気がつくと、そんな返事をしていた。