ナオ?

ナオは・・・。

週末、少し強引に抱きしめられた時のことを思い出して、顔が熱くなる。

慌てて、両手で頬を隠した。

「大人だよね。一言で言うと。」

「大人?」

「うん。すべてにおいて余裕がある感じ。どんな時も私に不安を感じさせないっていうか。」

「すげーじゃん。」

タツヤは前を向いたまま、マッコリをテーブルに置いた。

「結婚相手としては全く申し分ないじゃんか。」

「そうだよね。」

「そうだよね、って。俺に言うか?」

タツヤは半分あきれた顔で私を見た。

私もそんなタツヤの顔を見て、自分自身が情けなくなってきた。

本当に私は何やってんだろ。

ナオは本当に非の打ち所がない男性。

出会った時から、今まで味わったことのない魅力にとりつかれた。

付き合ってからも、その魅力は変わらなかったし。

ナオに自分が本当にふさわしいかどうかは、ともかく・・・だけどね。

「ねーさんはさ。結局どうしたいんだよ。」