「メールありがとう。まじでお言葉に甘えちゃっていいの?」

「もちろん。こないだは本当に助かったからね。あの日、結局うちでお茶の一杯もご馳走できてないのに。」

「さんきゅ。ちなみにねーさんはいつがいいの?」

「今週も来週も特に予定なし。」

「彼氏さんとのデートは?」

「たぶん、週末の土日のどっちかは会うと思うけど、都合つけるよ。」

「へー、俺を優先にしてくれるわけ?」

「うん。」

いつになく、真面目に話す私に、タツヤも少々テンポがつかみにくいようだった。

「ああ・・・。そう?んじゃ、週末はやっぱ悪いから遠慮するわ。俺、明日から木曜まで出張だからさ、金曜の夜はどう?」

「いいよ。金曜の夜は空けとく。どこに出張なの?」

「へへ、どこだと思う?」

「ひょっとして、海外とか?」

「そのひょっとして、なんだよね。初の海外出張。」

「すごいじゃん!一人で?」

「まさかー。俺もまだ一人じゃ不安だって。」

「どこいくの?」

「上海。」

「へー。中国語ってしゃべれるの?」

「実はここんとこずっと勉強してんだぜ。なかなかまだしゃべれないけどさ。」

いつも馬鹿話ばっかりしてるタツヤと普通の会話をしてる。

馬鹿話しなくても、楽しかった。