「綾・・・なんで止まるんだよ
 やっぱり俺よりこいつがスキなんだろ」

俊輝は私を睨んだ

「えっ!?違うよ!
 何で!?」

俊輝は立って保健室を出た

私は必死で追いかけた

「俊輝!待って!!」

私は俊輝の背中に抱きついた

「・・・」

俊輝は足を止めて

私の手を掴んだ

「綾・・・最近ずっとアイツと居るよな」

俊輝は俯いた

「違うの・・・私は」

「アイツがスキなんだろ」

「私は・・・俊輝だけだよ・・・・・・」

私は俊輝の言葉に傷ついて

泣き出し、床に滑り落ちた

俊輝は私の前にしゃがみこんで

哀しそうな顔をした

「アイツと居る姿、
 俺がどんだけ辛いか分かる?」

俊輝は私の手を握った

「うん・・・私・・・俊輝と話したくて・・・・・・
 それで・・・斗馬に頼んでたの・・・」

「何て?」

「俊輝と・・・話したいから
 もう・・・話しかけないで・・・・・・って」

私はこぼれていく涙をずっと拭っていた

「そう・・・だったのか」

俊輝は私を抱きしめてくれた

「俺がこんなにヤキモチ焼きとは知らなかった
 綾・・・ごめん」

「私も・・・ごめん」

私は俊輝の腕の中で泣き続けた