「と・・・俊輝そっくりじゃね?」

拓哉の一言で周りはみんな俊輝を見た

「おっ綾ちゃん、俊輝君!
 久しぶりだね~」

斗馬はにやっと笑った

「あいつ、前会ったよな?」

俊輝は私に聞いてきた

私は静にうなずいた

「なんだ、お前ら友達か~?
 なら・・・片山の隣行け!」

私の右隣は拓哉

でも左隣は居なかった

「はーい」

斗馬は私の隣に座った

「びっくりした?」

斗馬は笑顔で聞いてきた

「何で?言ってよ!」

私は超小声で言った

「あいつ、彼氏になったんだ~
 元カノと別れたばっかだったのにな!」

「俊輝は私に惚れてくれたの!
 そんなこと言わないで!」

私は俊輝に聞こえないように言った

「・・・」

俊輝は私を見て心配そうな顔をした

授業が終わって休み時間になった

私のクラスにたくさんの人が入ってくる

「綾!!」

後ろから聞こえた声

繭だった

「お~!繭~」

「あの転入生!
 私が前、スキって言った人だよ!」

記憶になかった・・・

そういえば1年の頃

繭は私の教室に来て写真を見せてきたんだ

俊輝そっくりな男の人・・・

「本当だ!
 まだスキなの!?」

「う―――ん・・・
 ずっと会ってなかったからね
 でも見たらまた惚れた!
 ほんと、俊輝君そっくり!」