祐輔君が後ろから走ってきた

「クラス、どうだっ・・・
 伊織!?」

伊織の涙に祐輔君は戸惑っていた

「祐輔~!!!離れちゃったよお~!」

伊織は私の腕を通り抜けて

祐輔君に飛びついた

「え・・・」

祐輔君はクラス表を見た

俊輝と私は何も言えずに

ただ悲しむ2人を見ていた

キーンコーン・・・

チャイムが鳴って

クラスに戻った

クラスでの生活はこの時間で最後・・・

「クラス表、見ましたか?」

先生の明るい声が私達を悲しませる

「伊織・・・」

私は伊織の肩をつんつんと突付いた

伊織は私の方を向いた

目は真っ赤に腫れて

口が少し震えていた

私はその姿の伊織を見て

また哀しくなった

「私達、休み時間とか伊織の所行くし
 選択の授業とか一緒にしようよ!
 クラス隣だし祐輔君と4人で集まろうよ!
 めっちゃ遊びまくろうね!」

「・・・うん!」

伊織は涙をうっすらと浮かべた

私が今の伊織の立場だったら

きっと伊織と同じようになってた

いや・・・それより泣いてたかもしれない

私は伊織の頭を優しく撫でた

この時間はいつもより早く終わって

とうとう新クラスに行く事になった

私は俊輝、伊織、祐輔君と一緒に

クラスへ向かった