「何で居るんだよ!
 出てけよ!!」

「うるせえなあ・・・
 んじゃね!綾ちゃん!」

俊輝のお兄さんは名残惜しそうに

部屋を後にした

「あんな言い方可哀相だよ」

「いつもあんな会話だから!
 それより、はい!」

「ありがと」

俊輝が持ってきてくれたジュースを

ちまちまと飲みながら

部屋の中をきょろきょろ見渡した

「俊輝の部屋って、なんか・・・
 想像してたのと違う~」

「どんなの想像してたんだよっ!?」

「ものすごく汚いの~」

「はあ~!?」

俊輝は笑いながらジュースを飲んだ

「俊輝、兄弟いたんだね」

「あ~あのうざい兄貴だろ~?
 まぢすぐ首つっこんでくるから~」

俊輝は頭をかきながら

呆れたように話していた

「でも優しそうだったよ!
 俊輝に似てる」

「あんな奴と一緒にすんなよっ」

俊輝と話してるとすぐに時間がたつ

私は時計を見た

「もう7時だあ・・・そろそろ帰るね~」

「・・・もう帰んの?」

俊輝の言葉に私の胸がドキドキ言う

「俺、まだ綾と居たい・・・」

俊輝がこんなに甘えん坊だなんて・・・

「しょうがないなあ~」

いじめたくなる

俊輝の嬉しそうな顔に

私も嬉しくなる