「伊織~!!
 ごめんっっ!」

私は事情を説明して

あのキスのことを話した

「あんた達どういう関係なのよっ!?」

伊織は少しため息をついた

「私にも分からないよお・・・
 私は俊輝がスキだから
 すごく嬉しかったし自分からも
 しちゃったけど・・・」

「なんか・・・もう告白すれば?
 きっと俊輝もいいって言うよ」

「ないない!!」

私は手を横に振って

必死に拒否した

「じゃあこのままでいいの!?
 他の立場として辛口で言うけど
 正直わけわかんないよ!?
 付き合ってもないのにおかしいと思う!」

伊織の言葉に傷ついてしまった

でも確かに私もおかしいと思う

「分かってるよ・・・
 でも・・・」

「でもじゃないよ!
 付き合ってたら一緒になって喜べるけど
 付き合ってもないのにキスとかしてさあ?
 私的にそういうのいけないと思う!!」

伊織の必死の顔に私は涙が溢れてきた

「私だってわかんないんだってば!!」

私のために言ってくれているのに

私は伊織についどなってしまった

「あっそ ならもういいよ
 勝手にすれば?」

伊織の初めて見る冷たい目に

私はどうすることもできなかった

「ごめん・・・」

私は泣き崩れた

「・・・私は相談乗って答えることくらいしか
 できないから言ってあげただけなのに
 綾自身がそんなんじゃ
 もう相談なんてされても意味ないし」

伊織は背を向けて小さく言った

「ごめんね・・・伊織・・・」

伊織は私の方に戻ってきて

手を差し伸べた