「あ・・・」

ドアの向こうには俊輝がいた

昨日のキスのことを思い出して

私は顔が真っ赤に染まった

「私、2階だから!」

私はエレベーターから降りようとした

「・・・待てよ」

俊輝は私の手首を掴んだ

「お前3階だろ?」

俊輝は私をエレベーターの中に連れ込んだ

何で居るのっっ!?

私の頭の中はピークだった

ドアが静に閉まって

私達には重い沈黙が流れた

その時・・・

ウィーン―――・・・

と鈍い音と共にエレベーターが止まった

「えっ!?!?!?止まった!?」

私は一人で焦っていた

「あ~止まっちまったなあ・・・」

俊輝は冷静に緊急ボタンを押して

なんかぶつぶつ話している

「原因が分かんねえから時間かかるって」

俊輝は小さくつぶやいた

「やばいじゃん!!
 伊織に連絡しなきゃ!」

ケータイを開いてみたが

圏外で使えなかった

「じっとしとこうぜ?」

気まずい空気が流れた