私も斗馬の背中に手を回した

「俺ずっと綾のそばに居るからな・・・
 一緒に俊輝の子供を育てよう・・・」

斗馬は体を離して

私の目を真剣に見つめた

「俺のことちょっとずつ
 スキになってくれればいいから・・・」

私は頷いた

「俊輝もきっと喜んでるよ・・・」

私は斗馬の手を握って

学校へ向かった





ねぇ俊輝

私って勝手かな・・・?

でも斗馬は私を一生守ってくれると思うの・・・

いいよね・・・





私は斗馬と別れて

職員室に向かった

担任の先生は私の事情を知っているから

少し哀しい顔で言った

「片山が今日で居なくなるのかあ・・・
 でも頑張って産んでほしいし
 先生は泣いたりしないぞお!」

先生は涙もろいらしく

もう目に涙を浮かべていた

「先生今までありがとうございました
 毎日がとても楽しく過ごせました
 この子が生まれたら絶対見せに来ますね」

私は先生に笑いかけた

「さすが俺の生徒だな!
 片山、幸せになれよお!
 最後に他の先生にもお礼を言いなさい」

私は職員室に入った

「先生方、今までありがとうございました
 私は今日で退学しますが
 これからも先生達の顔を見にくるので
 楽しみにしててくださいね!
 ほんとお世話になりました!」

私は深く礼をして出てきそうな涙を

必死で止めていた