「なっなによ~
 笑っちゃだめなの~?」

斗馬は私の頬に触った

「俊輝がいなくなってから
 綾いつも作り笑いだったし
 本気で笑ってるの・・・いいな」

斗馬はまた顔を赤らめた

「斗馬のおかげだよ・・・」

私が辛いとき

そばに居てくれたの斗馬だった

私の笑った顔を喜んでくれるのも

小さな悩みに気付いてくれたのも

斗馬だった

私は斗馬の顔をみつめた

「斗馬・・・ありがとう」

私は斗馬の手を握って歩き出した

「えっ?どうした?綾」

「私赤ちゃん産むつもりだし
 これからたくさん大変なことあると
 思うしデートなんか出来ないと
 思うけど斗馬はそれでも私を支えてくれる?」

斗馬は私の横に来た

「当たり前!
 そういう覚悟できてるから
 俺昨日告ったんだけど!」

斗馬のその言葉に胸が安らいだ

「斗馬・・・付き合ってみよっか」

斗馬なら大丈夫

斗馬なら裏切らない

いつもそばで支えてくれるはず

私は全てを分かってこの言葉を発した

「まぢで・・・?」

私は一度頷いた

「ありがとう!」

斗馬は私を止めてキスをした

「やっと手に入れた・・・」

斗馬は私の背中に手を回して

私をすっぽり包み込んだ