「別に、逃げてなんか…。」


うん、図星。


俯いているあたしを見た有香は、またため息をついた。




「彩愛さあ、卒業までもう少しぢゃん?」




―卒業




まだ朝なのに、複雑な気持ち。
気分が晴れない。