「いえ、ソファーにでも座っててください。すぐに用意しますから」


妃奈はパタパタとキッチンに入っていった。する事もない隼人は大人しくソファーに座り、妃奈が来るのを待った。


しばらくして、香ばしい薫りが部屋に漂う。トレーを持った妃奈が戻ってきた。


「どうぞ」

テーブルを挟み、カップを置くと妃奈が慣れた手つきで砂糖を淹れようとした。


「妃奈、俺はブラックを」


「え?あっ!すみません・・・・つい・・・」


「いや・・・・」


2人の間に気まずい空気が流れた。