「妃奈も少し休め。あまり寝てないだろ」

隼人はそう言って妃奈の頭を優しく撫でる。


「・・・・・・私があなたに言ったんです。隼人さん、疲れてたみたいだったから・・・・」


「・・・・・俺が?」


彼は驚いたような声を出した。


妃奈は思わず振り返ると、彼の顔が5センチ先にあった。慌てて離れようとしたが、妃奈の身体は呆気なく向きを変えられてしまった。


「・・・・大して疲れていない。2、3日眠っていないだけだ」


思わず耳を疑った。『2、3日眠っていない』?


「早く寝ましょう!まだ時間はあります!私も一緒にいますからっ」


妃奈は腕だけ伸ばし、布団をすっぽりと被せた。