「・・・見てください!あんなに遠くの光が見えますよ!」


二人が観覧車に乗り込み、頂上にさしかかると、妃奈が窓の外を指差した。


子供のように無邪気にはしゃぐ妃奈を見て目を細める隼人。


「・・・・妃奈」


妃奈が振り向くと、彼が自分の隣をトントンと叩いていた。


「おいで」


するりと妃奈の手を取った。


そんなに広くないゴンドラの中、少し動くだけで膝が触れ合ってしまう―――……