いつの日からか、俺の中で罪悪感が大きくなり始めた…。




“和哉君!”




そう言って、その澄んだ声で俺の名前を呼ぶ、穂乃歌に…



今すぐにでも、謝りたかったんだ…







俺の名前は、和哉じゃないんだから…








零 和哉…





もう一人の俺。





穂乃歌に近づくための、偽名。


本当の名前を知ったら…


きっとお前は怯える。



俺の家は、金が好きで、いつだって興行成績優先。



ほしいのもは力ずくで手に入れるような、家だから…。





普通だったら俺は高校3年。


2年ごまかして、君と同じ高1…。



年齢詐欺は、立派な犯罪だ。





金の力でソレを丸く治めたのは……俺。



穂乃歌に近づきたいが為の、俺の犯罪。