はっとして振り返ると、そこにはもう黒い物体は居なかった。

「どうして……」


 ふと、肩を叩かれたので見ると秋人だった。

「ごめんな、遅くなって。良かった繋がってて」

「秋人君……ここは私の夢なのにどうして?なんでいるの?」


「その話は後! 早くここから出ないと大変な事になる」

「えっ……わ、わかった」

「ん」


 秋人が左手を差し出してくる。

「なぁに?」