部活が終わっても、光は部室で着替えもせずにベンチに座っていた。
他の部員が帰るなか、光はボーっとただ一点を見つめている。

光(理華のことは大好き。だけど理華もあたしのことを同じくらい好きとは限らない。もっといえば、あたしが一番だなんて確信もない…。理華の本当の気持ちが分からないよ…)

大きな不安が光を襲った。これは前にも味わったことがある不安だった。
そのとき、突然視界が真っ暗になる。

『だーれだ?』

ご機嫌な声はすぐに誰のものか分かった。

光「理華…。」

理華「もっと驚いてよ!」

光「なんか疲れてて。ごめん、今着替えるね。」