普段ほとんど料理をしない光が珍しくキッチンにいた。
光「えっと、チョコは弱火…あっ、沸騰してるっ!」

結局、チョコクッキーが完成した頃には新聞配達の音が聞こえていた。
光「理華、喜ぶとイイな」

今日はバレンタイン。
女子は毎年ほぼ全員が鞄にチョコを忍ばせて登校する。
誰かしらにチョコをあげなけらばならないという掟がこの学校にはあるのだ。

麻子「あんたたち!!今日は男をオトす絶好の日よ!」

イズミ「イェーイ!!」

めずらしく登校時に麻子がいると思えば、すごいテンションだ。

寝不足の光はげんなりした顔で聞いていた。


麻子「ちょっと光!あんたちゃんとチョコ持ってきてんの!?」

光はギクリとしながらも平静を装った。

光「まぁ…。誰かにあげたいと思ったらあげるよ。」

理華「ねぇ、麻子とイズミは誰にチョコあげるの??」

光「てゆうか二人とも好きな人いる??」

麻子とイズミはニヤリと目を合わせた。

光・理華「??」

イズミ「まぁ、いずれ分かるから楽しみにしてて♪」